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お客さんの頭の中を覗く

2016.07.11 | マーケティングブログ

    「思ったより安かったね~。」

    先日、とある居酒屋に行ったときのこと。

    ウチはたまに家族で居酒屋に行きます。例えばなんかの記念日とか何かを達成した時とか。

    ご褒美的な位置づけが居酒屋に行くということ。(ちょっと庶民的すぎますが、、、(^_^;)

    先日は息子の水泳の記録更新のお祝いってことで最寄駅近くの居酒屋に行きました。

     

    この居酒屋は最近できたお店で今や飛ぶ鳥を落とす勢い。

    5年くらい前にこの居酒屋が気になってた時は千葉だと市川にしかありませんでした。

    その時は行けずにそれから2年くらい経った時は松戸にお店ができました。

    「一度行ってみようぜ」とか言っといてやっぱり行けずに放置してたらいつのまにか上場してました。

    そして最寄駅とその両隣の駅にお店ができてました。

    5年前になぜ気になったかというとコンセプトが分かりやすかったから。

     

    1つ目のコンセプトがセグメントを絞り込んだってこと。

    最近はよく見かけますが「●●専門の居酒屋」ってことです。総合居酒屋ではありません。

    刺身あり、ピザあり、餃子あり、何でもありますって居酒屋ではありません。

    総合居酒屋は今苦戦してますよね。

    昔から成熟市場はセグメント化してある分野、サービスに特化していきますね。

    百貨店からスーパー(食品や日用品特化)へ、スーパーからドラッグストア(薬に特化)へ。

    ドラッグストアで食品が売っているように、セグメント化して集客してから別のモノも販売する。

    セグメント化した企業の販売手法です。

    その居酒屋はそういったセグメントの絞り込みをいち早く行っていました。

     

    もう一つはワンプライス。全商品同一価格です。

    食べ物から飲み物、デザートまで全て同じ価格。しかも高くない。だから頼みやすい。

    ワンプライスで展開している居酒屋は以前近くにあったんですが、我家は過去に痛い目を見てたんです。

    我家は駅と駅の丁度中間にあるんですが、以前その駅の近くにワンプライス居酒屋ができました。5年くらい前のことだったと思います。

    おそらく先日のお店のコンセプトを別の総合居酒屋チェーン店がマネして作ったお店だったと思います。

    ワンプライスの価格も同じくらい。

    セグメント特化はしてないから何でもありのお店でした。しかし行ってみると、、、

     

    テーブルチャージを取られる。お通しが高い。タッチパネルで注文するけど料理が出てこない。の三重苦。

    レシートの値段を見ると普通の居酒屋に行った時と変わりませんでした。

    テーブルチャージとお通しで一人1000円いってますからね。

    ワンプライスっていうのは表面上だけで結局は何も頼んでないのに1000円かかることになってました。

    「こりゃダメだね」と思ってたらそれから1年後には閉店してました。

     

    そういったことがあったんで「大丈夫かなぁ、、、」と思いながら先日のお店に行ってみたところ、、、そんなに悪くないんです。

    まず良かったのがお通しが無いってこと。

    お通しって居酒屋の慣習かなと思ってますが頼んでないのに自動的に300円くらいの一品料理が出てきますよね。

    自分は居酒屋でずっとバイトしてたんですが、大抵のお通しは昨日の余りものを使って作った感じでした。刺身で出してたマグロが傷んできたから竜田揚げにする、みたいな。

    なのでお通しってまぁ大したものでもないことがほとんどです。

    いらない人も多いと思います。

    そのお通しがないのが良かった。

     

    次にテーブルチャージもない。よく考えるとそれが当たり前なんですが、前に行ったワンプライスのお店がそんな感じだったので、、、安心しました。本当にワンプライスでした。

    そしてセグメント特化してるから料理も悪くない。国産食材も使ってて安心。

    自分達家族が行ったのが6時くらいだったんですが、お店を出る8時くらいには満席で待ちの行列ができてるくらいでした。

    なぜ総合居酒屋チェーンがマネしたワンプライス店はつぶれて、先日のお店は行列ができるほど流行っているのか?

     

    全てはお客さんの頭の中を覗いてるかどうか?ってことです。

    余計なものにお金は使いたくない。コスパ高く美味しいものを食べたい。

    そういったお客さんが頭の中で考えてることをちゃんと覗いてお店を作ってるかどうかの差です。

    低価格が撒き餌で別のところでお金を取ろうっていうのをお客さんに見透かされたお店は1年と持ちませんでした。

    お客さんの頭の中を覗くこともなく、どうせわかんないだろうと思っていたようです。

    お客さんの頭の中を覗いてそれに合わせた商品、サービスを提供していく。

    あなたはできてますか?

ブログ執筆者

岩崎 良 計400社以上の工務店・建設業のホームページの立ち上げ・運営・コンサルティングを行ってきた工務店マーケティングのエキスパート。大手建材メーカー時代には年間数100万PVにもなる新築、リフォームのポータルサイトの立ち上げ・運営も経験。一部上場ホームページ制作会社時代にはCS営業マネージャーとして年間トップ売上を達成。ホームページでの集客をメインに、チラシとの連動・見込から来場までの動線設計など、新規のお客さんを効率的にクライアントの目の前まで連れてくる活動を専門とする。特にランディングページを使った集客は効果の高さから、内容を真似されて全国の工務店で使われているほどである。福岡県生まれ。

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