いつまで狩りを続けますか?
2017.02.03 | マーケティングブログ

今日掛けた300本目の電話の受話器を置いて毎日こう思っていました。
「あぁ、もうウンザリ、、、」
10年前の今頃、毎朝8時から電話の前に座って電話を掛けてました。
IDカードが無いと入れない部屋は無機質でデスクと限られたパソコン、そして電話が置いてありました。
壁には筆で書いた皆の夢が貼ってあり「APOでIPO」という上場を狙う標語も貼ってありました。
夜の9時。
周りの社員も同じように朝から電話を掛け続けています。
そう、ここは典型的なベンチャー企業。
場所は新宿。
多くのベンチャー企業が集まる街です。
大手建材メーカーの工務店支援事業部を退社した後入ったのがこのベンチャー企業。
軍曹のような上司の元、カスタマーサポートという冠を付けた営業部隊のマネージャーをやっていました。
毎朝8時から夜11時まで、月曜から土曜まで働いていました。(後々労働監督庁が入って労働時間は改善された)
ブラック企業の走りのようなこの会社では社員がバタバタと倒れていき、そして辞めていきました。
新入社員を入れても入れても追いつかないんです。
働いてる社員が皆、心から疲れていました。
ではなぜ多くのベンチャー企業がブラック企業と言われ、これと同じような状態になっているのでしょうか?
その理由は職場環境ではありません。
労働時間でもありません。
人間関係でもありません。
夢があるかないかといったことでもありません。
いったい何でしょうか?
それはビジネスモデルが問題だからです。
ビジネスは継続的に付き合うことで安定していきます。
でも中には一回きりの付き合いしか考えていないようなビジネスをしている会社があります。
一方継続的な付き合いをしている会社もあります。
一回きりの付き合いしか考えていない会社は、お客さんから見れば詐欺のようなものです。
売れればそれでいいと考えていますからね。
当然こういった対応の会社から、再び買おうとは思いませんよね。
なのでこういった会社は新しいお客さんをずっと探し続けなければいけなくなります。
そしてこの新しいお客さんを探し続けなければいけないというのが多くの人の場合ストレスになっていきます。
なぜかというと新しいお客さんを探し続けないと会社が回らないからです。
1ヶ月が終わると
「あ~、今月は大丈夫だった」
となって次の瞬間には
「あ~、来月は大丈夫かなぁ、、、」
となるわけです。
それを延々と繰り返す。
ずっと狩りを続けている状態です。
もし心当たりがあるとすればいつまで狩りを続けますか?